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コーチング coaching とは?

 コーチングとは、人生を楽しみながら目標を達成するための実践的な方法のことです。

 具体的には、コーチする人、とされる人(コーチングの世界ではクライアントと呼ぶ)がいて、お互いが対等な関係であることを前提に、コーチがクライアントの能力を最大限に発揮できるよう様々な手法を用いてサポートします。

 また、あくまでもクライアントが主役であり、その自発性を大切にします。状況に応じて手助けすることもありますが、「ヘルプ」ではなく「サポート」を基本として、クライアントの自立と自主的な成長を尊重します。

 日常的な言葉に置き換えると、コーチはクライアントの「気づき」をうながし、お互いがより成長する方向へと対話を重ねていくという好循環を作り出す、非常に前向きな方法だということがいえます。

 今、コーチングが注目されている理由はそこにあります。



コーチングの特長

 コーチングという言葉は新しいものですが、その内容は、人類が長い間活動して積み重ねてきた経験や知識を土台にしています。
 つまり、その経験、知識を誰でも必要に応じて活用できるように考え方、習慣などを体系化したことが、コーチングの優れた特徴のひとつであるといえます。
 言い換えるならば、コーチングは考え方、思想、習慣などのオープンソースだということができます。コーチングは性善説の立場をとり、あらゆる人を受け入れます。まったく排他性を持ちません。



自然に、楽しく、そして目標達成。それがコーチング。




コーチングの歴史

 英語のcoachという単語はもともと「馬車」を意味し、16世紀ごろから使われ始めたようです。

 19世紀にはオックスフォード大学の学生がスラングで家庭教師のことをcoachと呼ぶようになります。
 「馬車が乗客を望む場所まで乗せていくように、個別の指導をする」という意味で用いられるようになったようです。

 同じころ、スポーツの分野でボート競技の指導者をcoachと呼ぶようになります。これがほかのスポーツでも一般的になり、「コーチ」というとスポーツコーチのイメージが定着しました。

 その後、マネジメントの分野で、マイルス・メイス氏がThe Growth and Development of Executives(日本語に訳すと「経営陣の成長と育成」といったところでしょうか)という著書の中で、「マネジメントの中心は人間である」、「人間中心のマネジメントの中でコーチングは重要なスキルである」と述べています。これが1950年のこと。

 1982年にはトマス・レナード氏がパーソナル・コーチングをスタートし、その後、1992年にはコーチを育成するコーチ大学Coach Universityを設立しています。

 日本では1990年代末ごろに徐々にコーチングが紹介され始めたようです。
 1997年10月にコーチ・トゥエンティワン設立、2000年7月にCTIジャパン設立、2000年11月には日本コーチ協会がNPO法人化されました。

コーチングの種類


 「コーチング」が広まるにつれて、様々な分野でコーチングが行われるようになりました。色々な分け方があると思いますが、ここでは統一的な種類わけではなくて、よく耳にするものをいくつか挙げてみることにします。



パーソナルコーチング
 堀紘一さんが「人生のコンサルティング」であると表現しているように、まさにその人の生き方そのものをコーチするのが、パーソナルコーチングであるといえます。アメリカでトマス・レナード氏が開発したのがそもそもの始まり。プライベートコーチングと呼ぶこともあるようです。


ビジネスコーチング
 その名のとおり、ビジネスに特化したコーチングのことです。特に組織でのリーダーとなる人に求められるスキルといっていいでしょう。この場合、上司が部下をコーチングするという形になります。「マネジメント」という部分に重きが置かれていることが多いようで、最近日本で流行ってますよね。


エグゼクティブコーチング
 経営者や幹部クラスに対して行われるコーチングのことをいいます。会社の経営そのものが取り扱いテーマとなります。特に大規模な組織になってくると、トップが孤独な決断をしなければならないことがあります。トップといえど人間ですから、そういったときに陰でサポートするのがエグゼクティブコーチングというわけです。


スポーツコーチング
 「コーチ」といえば、通常はこのスポーツのコーチを思い浮かべると思います。一流の選手には優れたコーチがついているというのが今では当たり前のようになってきました。ただやみくもに練習するのではなく、健康管理やメンタルトレーニングなど、科学的な手法を使い成功へと導いていきます。


セルフコーチング
 自らがコーチになり自らをコーチングするのがセルフコーチングです。究極的にはこれを身につけることで、ストレスのない生き方へとつながると思います。具体的には自己承認と自律を自分の中で客観的にコントロールすることがポイントになってくると思います。
 ある意味では、みなさんが普段自然に行っていることも含まれているかもしれません。



今後の課題 − 日本人としてコーチングをどのようにとらえ、発展させていくか?

 コーチングはその成立から初期の段階はアメリカで発展してきました。その基盤や社会的背景、発想の原点はアメリカ文化にあるといわざるをえません。

 もちろん、このグローバルな時代ですから、ほとんどの部分で日本でも共通でありますし、多くの日本人がコーチングを日本において実践しています。

 今後の日本人がコーチングを実践していくにあたり、「今がチャンス!」というアイデアをひとつここに示しておきましょう。

 そのアイデアとは、


コーチングにある手法、考え方などを、日本の古典、あるいは漢籍、仏教の教えや東洋哲学と徹底的に比較検討し、東洋の思想をコーチングに取り込むこと。


です。重要なポイントは「徹底的に」ということです。
 漢字文化圏にいる我々は、漢字で書かれた文献に直接にアクセスできます。我々がその文献や文化から得られる「いい部分」をコーチングに取り込むことは人類全体にとっても大きな前進になります。

 それを徹底的にやることができるのは、漢字を難なく読める我々東洋人なのです。そして日本の古典を範疇に入れたとき、この課題をもっとも抵抗なくやり遂げることができるのは日本人なのではないでしょうか。

 誤解してはいけないのは、これはコーチングを日本流にアレンジするというような意味ではありません。海外のコーチが知りえない情報をフィードバックし共有するという意味です。

 コーチングの特長のところでも述べたとおり、コーチングは排他性をもちません。仏教思想にもそういった寛容性があり、親和性は高いように感じます。

 現段階では直感的な意見になるにとどまりますが、例えば日本における「禅」の思想は、コーチングと重なる部分が多いように感じています。

 もちろん相容れない部分も出てくると思います。

 だからこそ、東洋思想のエッセンスを抽出して、コーチングに注ぎ込む、

 そんなことをやってみたいと思うのです。



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